マサルのページ

 

TOP
みのもけんじプロフィール
みのもの・・・ブツブツ。
Weekly Journal
勝手に、注目カード!
プロレス観戦記
怒濤のロイヤルランブル
朝まで言いたい放題
プロレス辞典
LINK
 

 2015年12月25日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第13話』

世界最強タッグ決定リーグ戦で、ジャイアント馬場のパートナーに抜擢されたラッシャー木村。

木村の長いプロレス人生は、波乱万丈といえる。

大相撲を廃業し日本プロレスへ入門。

その後東京プロレスから国際へ移り、IWA王座を獲得しエースとして活躍。

中でも金網デスマッチで無類の強さを発揮、金網の鬼と恐れられていた。

だが経営不振から国際プロレスは崩壊、木村はアニマル浜口と寺西勇を連れ、はぐれ国際軍団として新日本プロレスに殴り込み。

木村はアントニオ猪木の宿敵、ヒールとして暴れまくり、このまま新日本マットに定着するものだと思っていた。

しかし、猪木との抗争もマンネリ化し軍団も分裂した頃、新団体UWFへ移籍させられてしまう。

そのUWFも内部分裂や経営難により、木村は退団するはめになる。

なぜ木村は、貧乏くじばかり引かされるのだろうか。

木村もそんなプロレス界に、嫌気がさしているに違いない。

木村はもうプロレス界には、戻って来ないと誰もが思っていた。

がしかし、捨てる神あれば拾う神あり。

馬場によって木村は、甦りマットに帰って来たのだ。

木村は最後の花道に全日本を選び、馬場のために骨を埋めるつもりだと語った。

木村は派手さはないが実力者だ、馬場と組めば優勝だって狙える。

今まではツイていなかっただけで、馬場さえ味方してくれれば主役ではないが、再び脚光を浴びることが出来る。

なのにプロレスの神様は、なんて意地悪なんだろう。

なんと木村は試合中、それも公式戦で馬場と仲間割れしてしまう。

助けてくれた神を裏切り、国際プロレスからの同志である剛竜馬、鶴見五郎らと新軍団、国際血盟軍を結成してしまったのだ。

つづく

 2015年12月18日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第12話』

開幕目前の全日本プロレス「84世界最強タッグ決定リーグ戦」。

特に今大会は注目点が多い。

新日本プロレスから突然移籍したダイナマイト・キッドとデイビーボーイ・スミスのブリティッシュ・ブルドッグスの参戦や、ハーリー・レイスとニック・ボックウィンクルが世界王者コンビとして夢の合体。

 

昨年引退したテリー・ファンクが現役復帰したことで、ザ・ファンクスが復活。
当然前年度優勝チームのスタン・ハンセンとブルーザー・ブロディや、全日本代表チームのジャンボ鶴田と天龍源一郎の鶴龍コンビもエントリー。

混戦必至の今大会で、ジャイアント馬場のタッグ・パートナーが未だに発表されていないのが気になる。

昨年はテリーの引退により、パートナー不在のドリー・ファンクJr.とタッグ結成した馬場。

しかし今年はファンクスが復活したため、馬場は宙に浮いてしまったのだ。

雑誌やポスターには、馬場のエントリーは謳ってあるので不参加はまずない。

馬場のパートナーはミステリアス・パートナーとしてシルエットだけ発表されているだけで、日本人なのか外国人なのかも不明だ。

ファンの間では、初めに見たシルエットからボブ・バックランドと噂もあったが、開幕が近づくにつれシルエットも変化しているように思えた。

最終的なシルエットを見て、大半のファンは分かったはずだ。

肩の張ったガッチリした上半身、丸刈りのような頭、脚部のラインが滑らかに見えるのはロングタイツを連想させる。

そして予想通り馬場のパートナーは、UWFを退団したラッシャー木村と発表されたのだった。

新日本プロレスで活躍した維新軍、キッドとスミス、木村の相次いでの全日本参戦。

敵の戦力を根こそぎ奪う馬場の、新日本潰しが本気であると震えるマサル少年だった。

つづく

 2015年12月11日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第11話』

全日本プロレス年末恒例の、世界最強タッグ決定リーグ戦が間もなく始まる。

開幕前に事件は起こった!

何と新日本プロレスの常連外国人である、ダイナマイト・キッドとデイビーボーイ・スミスが全日本に電撃移籍、最強タッグにエントリーするという。

長州力らジャパン・プロレスの全日本参戦も、秒読み段階と噂されている中でのこの騒動。

両団体で交わした引き抜き防止協定は、もう消滅してしまったようだ。

一昨年にスタン・ハンセンというエース外国人を、そして人気絶頂の維新軍に続きキッドとスミスまでも奪われてしまった新日本プロレス。

新日本に残された戦力は半減してしまい、これからの興行の見通しがつかなくなってしまった。

新日本は維新軍との日本人抗争が目玉だっただけに、今さら外国人との闘いにシフトしてもパッとしない。

アンドレ・ザ・ジャイアントやハルク・ホーガンらがいても、彼らを相手にできるのがアントニオ猪木と藤波辰巳ぐらいでは、すぐに飽きられる。

いくら強豪外国人が参戦しても、立ち向かう日本陣営が充実していなければ結果が丸見えで面白くない。

それに新日本は日本人対決を売りにしていただけに、対外国人ではイマイチ盛り上がらない。

かといってこのタイミングで、日本選手権の実現を口にする猪木もどうかしている。

確かに日本選手権には興味はあるが、新日本所属選手だけの開催など不可能だし、他団体からの参戦など有り得ない。

夢を語る猪木が、もがけばもがくほど深みにはまって行くように見える。

今後、新日本と全日本の人気は逆転することは間違えない。

日本マット界の勢力図は塗り替えられ、ジャイアント馬場が天下を獲ることになる。

馬場天下獲りの決め手である長州らの大量離脱について「大掃除が出来てサバサバした」などと強がっていた猪木だが、どう考えても負け惜しみとしか思われなかった。

つづく

 2015年12月4日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第10話』

ストロング・マシーンと名乗る正体不明のマスクマンが、新日本プロレスにあらわれた。

元国際プロレスの若松市政をマネージャーに、アントニオ猪木に対戦を迫っている。

これまでIWGPでのハルク・ホーガンとの死闘、長州力ら維新軍や国際軍団との抗争を繰り広げてきた猪木。

そんな激闘を続けてきた猪木に、マシーンは相応しい相手なのか疑問だ。

体格的にもヘビー級として申し分はなく、パワーもスピードもありそうだ。

しかし、ただそれだけしか今は分からない。

マスクを被り正体を隠しているのも、ミステリアスというより胡散臭い。

乱入して対戦を要求するやり方も、昔じみていて何か乗りきれない。

日本人最強、異種格闘技、世界王座統一を謳い、ファンの支持を受けるストロング・スタイルを完成させた猪木。

そんな猪木に今さら謎のマスクマンとの、闘いは必要とは思えない。

外国人なのか日本人なのか、有名な強豪レスラーの変身した姿なのか。

マサル少年は、マシーンがとんだ一杯食わせものでないことを願っていた。

つづく

 2015年11月27日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第9話』

新日本プロレス興行の、真の狙いが分かった。

新日本プロレスから独立した、ただの興行会社と思っていたのが大間違えの始まり。

新日本に対する裏切り行為のような、全日本プロレスとの業務提携を成功させたまでは良かった。

ことは更にエスカレートし、長州力ら維新軍5人が新日本プロレス興行に移籍してしまったのだ。

プロレス団体ではない興行専門の会社に移籍とは、どういうことなのか?

まさか長州たちレスラーが試合もせずに、会場を押さえたりチケットを売り歩くとは考え難い。

となると長州らを引き込むことで、新日本プロレス興行はプロレス団体に生まれ変わるというのか。

というより、それしか考えられないし、それが自然の流れだろう。

長州は形上フリー扱いだが所属選手のようなもので、テレビ朝日との契約もあり、当然身柄は新日本プロレスに拘束されている。

そうなると、所属を変えただけで、今まで通り新日本マットで闘い続けていくのか。

そんな面倒臭いことなどする訳がない。

大方の予想通り、新日本プロレス興行は長州ら維新軍の他に、永源遥、栗栖正伸、保永昇男、新倉史裕、仲野信市に海外にいるキラー・カーンもを加え勢力拡大。

翌月には、長州の師匠格であるマサ斎籐とタイガー服部レフェリーも合流し、新団体ジャパン・プロレスを設立したのだ。

そしてジャパン・プロレスは新日本マットを離れて、全日本プロレスに戦場を移すと発表したのだった。

つづく

 2015年11月20日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第8話』

三沢光晴…3年前にデビューした、全日本プロレス期待の若手レスラーだ。

現在は先輩の越中詩郎とともに、メキシコへ武者修行中である。

その三沢がタイガーマスクの正体だと、噂が出回っている。

体型や動き、わずかだがマスクから確認出来る目や口を見ても三沢で間違えないだろう。

別にタイガーマスクの正体が知りたい訳ではなく、今年3月にメキシコへ旅立ったばかりの三沢を、短期間で呼び戻したことが気になっている。

三沢と越中は前座戦線を沸かす、若手の中でも人気のある実力者。

若手限定のルー・テーズ杯でも二人で優勝を争い、優勝した越中だけに贈られる海外遠征も、好勝負の末敗れた三沢へも贈られたのだった。

三沢はこのメキシコで、自分のレスリング・スタイルを完璧に確立させ、数年後に帰国する予定だったなのだろう。

だがタイガーマスクになる理由で数ヶ月で帰国、自ら描いた青写真が消えてしまったのだ。

三沢は本当にタイガーマスクになりたかったのか?

社長命令ということで、マスクを被っただけではないのか?

確かに三沢の空中殺法は素晴らしいと思うが、それだけでは佐山聡を超えることは難しい。

長身でありながら、ジュニアでの闘いを強いられていることにも同情してしまう。

大仁田厚がジュニア王者時代も、ライバル不足でジュニア戦線は盛り上がりに欠けた。

タイガーマスクになることで、スター選手になることは約束されたようなものだが、ショッパイ試合ばかりではファンは離れていく。

恵まれた体格を生かし、飛び技はここ一番にしか見せないスタイルが望ましい。

空中殺法や蹴りを、封印したタイガーマスクだって魅力的だ。

ジャイアント馬場も、コーナーポストに飛び乗ることがタイガーマスクと考えているなら、今回は明らかに失敗だろう。

つづく

 2015年11月13日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第7話』

新日本プロレス興行とは何者なんだろう。

昨年の新日本プロレスで起こったクーデター騒ぎで、退社したメンバーで設立した興行会社らしい。

所属レスラーはおらず、プロレス興行のプロモートするのだ。

新日本と名がついているだけに、新日本プロレスの興行を専門に扱う子会社だと思っていたが、女子プロレスなど他団体の興行も手掛けるという。

驚くことに、なんと全日本プロレスの田園コロシアム大会を、プロモートすると発表したのだ。

ライバル団体の興行を元社員たちがプロモートするとなれば、新日本プロレスも面白くはないはずだ。

完全に別会社といえども、新日本と名がついているのだから、まさか全日本に協力するとは新日本プロレスも考えてもみなかっただろう。

もしかすると、新日本プロレスと新日本プロレス興行の間で、何かトラブルがあったのか。

クーデターの後始末として、形上退社はさせたものの、凄腕の営業力は捨てがたい。

ならば独立採算を理由に、専属の興行会社を設立すれば、お互いに損はしない。

新日本プロレスという人気団体と、専属契約を継続できれば興行会社としても安定が望める。

がしかし、新日本プロレスが最も嫌がる全日本プロレスとの業務提携が、実現してしまったのだ。

全日本プロレスとの引き抜き問題や、UWF騒ぎが落ち着いたと思った矢先にこの騒動。

信頼関係の崩壊、裏切り、リング外でのトラブルがついてまわる新日本プロレスは、本当に大丈夫なのだろうか。

つづく

 2015年11月6日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第6話』

蔵前国技館が幕をおろすらしい。

本来は大相撲専用の会場なのだが、プロレスでも数々の名勝負を生んできた聖地だ。

タイガーマスクのデビュー戦、IWGP優勝戦でのアントニオ猪木の失神KO負け、ジャンボ鶴田のAWA世界王座奪取など思い出は尽きない。

中でも一番の思い出は、81年の世界最強タッグの優勝戦。

会場に行っていなかったが、会場で観戦していたみのも師から、スタン・ハンセンの乱入の報を受けたからだ。

ブルーザー・ブロディファンでありながら、ブロディ組の優勝よりもハンセンの乱入に興奮を抑え切れずにいる師が、電話の向こう側でもよく分かった。

新日本プロレスの常連外人ハンセンが、ライバル団体に乱入するなど考えられず、自分の頭の中をなかなか整理出来なかったことをよく覚えている。

名勝負だけでなく事件やトラブルや暴動と、何が起きるか分からない不思議な空間蔵前国技館。

建物は古くトイレは汚かったが、とても味のある会場だった。

その名会場でのプロレス最後の試合は、新日本プロレスのアントニオ猪木と長州力の一騎討ち。

蔵前国技館30年に及ぶプロレス興行の最後に相応しい、最高の試合になってくれと祈るマサル少年だった。

つづく

 2015年10月30日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第5話』

7月31日、蔵前国技館のマットに登場した新タイガーマスク。

この日は御披露目だけで、デビュー戦は来月の田園コロシアムになるという。

姿かたちを見ただけで判断しにくいが、このタイガーマスクは佐山を超えらるのだろうか。

佐山より大柄なため、華麗な空中殺法やスピーディーな試合展開は期待しない方が良いだろう。

ならばヘビー級としての、まさに新生タイガーマスクを誕生させたのか。

がしかし、タイガーマスクはヘビー級にしては小柄である。

日本人外人ともに、2メートルクラスのレスラーが犇めく全日本マット。

そんな大男の中では、タイガーマスクはチャンピオンどころか活躍することも難しい。

ジュニアなのかヘビーなのか、全日本でのタイガーマスクを生かす方法はどっちなのだ。

それに、2代目や2世的な扱いも、マサル少年は気になっていた。

〓〓2世などというレスラーは、大抵不発に終わっている。

先代が偉大であったため、どう頑張っても、もがいてみても先代を超えたように見えない。

結果的に素晴らしい成績を残しても、本人よりも先代に目が行ってしまうものだ。

新生タイガーマスクも、佐山とはまったく別物のタイガーマスクを造り上げなければ、二番煎じという酷評から逃げることは出来ないのだ。

つづく

 2015年10月23日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第4話』

空前のプロレス・ブームと騒がれている中で、観客動員数やテレビ視聴率などの人気面で、新日本プロレスに遅れをとっている全日本プロレス。

この盛り上がりはプロレス・ブームではなく、新日本ブームという人も少なくない。

全日本プロレスの何が悪いのか?
いったい何が足りないのか?

巨大組織NWAという、世界最高峰の選手権試合をマッチメイク出来るにもかかわらず、どうしても新日本に追い付けない。

日本プロレス界の父、力道山の継承者であるジャイアント馬場を筆頭に、才能豊かなジャンボ鶴田や売り出し中の天龍源一郎も頑張っている。

体格も実力も、本場アメリカの大型レスラーに負けていないどころか、世界王座も奪取しているのだ。

一流外国人レスラーを招聘し、まるで本場アメリカのようなプロレス、アメリカでは観ることの出来ないプロレスを提供しているのに、なぜか新日本を抜くことが出来ないのだ。

確かにNWAやAWAの世界選手権を、日本で観ることは素晴らしい。

しかし、プロレスとは子供からお年寄りまで楽しめるスポーツなのだ。

世界のプロレス事情に詳しい一部のマニア的なファンならいざ知らず、NWAの権威だ何だと語っても子供たちに理解出来るとは思えない。

今の新日本人気も、日本人抗争とタイガーマスクによるもので、つまり誰にでも分かりやすいプロレスが人気を呼ぶのだ。

過去に全日本プロレスで爆発的に人気を呼んだのは、ミル・マスカラスやグレート・カブキだった。

だがマスカラスの空中殺法ではタイガーマスクの四次元殺法を超えられず、カブキもルックスが悪役のイメージでは難しい。

やはり爽やかなアルドルのような、ヒーローをファンは求めているのだ。

そうタイガーマスクのような、誰からも愛される正義のヒーローが全日本には必要なのだ。

しかし、タイガーマスクこと佐山聡は、ザ・タイガーとしてUWFで復帰してしまい全日本登場は不可能となった。

だが馬場には佐山とは別人の、新たなタイガーマスクを造り上げるという奥の手があったのだ。

つづく

 2015年10月16日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第3話』

道とはいったい何なのか。

道路や畦道、山道のことではなく、信念のような人の道、神の教えなども道だろう。

マサルにとってプロレスを心から愛することが道のように、元タイガーマスクの佐山聡が、新団体UWFでプロレス復帰を決めたのも彼の道なのだ。

プロレスと決別し自身が設立したジムで、新しい格闘技の確立こそが彼の道だと思っていたが、やはりプロレスに未練があったのだろうか。

当然のことだが、タイガーマスクというリングネームは原作との権利の関係で使用は出来ないため、ザ・タイガーと改めた。

どうせタイガーマスクが使えないのならば、なぜ佐山聡の本名で勝負に出なかったのか。

ザ・タイガーという名でトラブルをかわしたとはいえ、完全にタイガーマスクの匂いを消してはいない。

むしろタイガーマスクを、引きずっているように見える、いや引きずっているのだ。

佐山がタイガーを名乗るのは団体の方針なのか、それとも佐山の本心なのか。

佐山のジムの名称もタイガー・ジムであるから、やはり佐山はタイガーの名を捨てきれないのかも知れない。

タイガーマスクとして大ブーム起こし、数々の伝説を造り上げた佐山。

確かに劇画のタイガーマスクは原作者のものだが、実際にリング上で闘うタイガーマスクは佐山のものであり佐山の道なのだろう。

7月23日後楽園ホールで、約1年ぶりにプロレス界に帰ってくるタイガー。

果して佐山は、再びタイガー・ブームを巻き起こせるのか。

しかし、ある場所でもう1つ虎の影がチラついていたのだ。

つづく

 2015年10月9日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第2話』

スポーツ選手にとって引退は、いずれ迎え入れなければならない現実である。

年齢的な体力の限界、怪我による身体の故障など理由は何であれ、引退は悔いの残るものだ。

昨年に電撃引退したタイガーマスクこと佐山聡は、肉体的な衰えでも怪我が原因でもない。

団体との契約問題や、首脳陣への不信感とも噂は広がっていた。

あれだけの実力と人気がある選手だけに、条件さえ合えばリングに復帰することは間違えないと考えるのは素人の発想だ。

プロレスに別れを告げた佐山は、理想の格闘技を追究するタイガー・ジムを設立したばかりで、プロレス界に戻る気配はない。

しかし、天才プロレスラー佐山を、ファンもマスコミも放っておく訳がない。

いち格闘家としての第一歩を踏み出した佐山が、プロレス界に復帰する条件とは何なのか。

単純に考えれば金であろうが、本まで出してプロレスを否定した佐山が、金で動くとは思えない。

億単位の金ならば分からなくないが、プロレス界で億の金が個人に動くとは考え難い。

となれば佐山が研究中の、新しい格闘技を試せるところになるのか。

当然、引退の原因を作った新日本プロレスでの復帰はないものとして、全日本プロレスはどうだろう。

全日本プロレスの社長でありプロモーターのジャイアント馬場であれば、プロレス・ブームの火付け役である、佐山の人気は喉から手が出るほど欲しいだろう。

しかし、アメリカン・プロレス主体の全日本リングでは、佐山の目指す格闘技色の強いプロレスを出し難いだろう。

となれば、新団体UWFしか残されていない。

佐山との確執のある最高顧問の新間寿氏も退団し、人間関係の問題はない。

直属の後輩である前田明が、エースとして団体を支えているのも佐山は気になってるはずだ。

しかも、相次ぐトラブルにより、団体の方向性を見失っているUWF。

そんな傾きかけた団体に、佐山の加入は願ってもないことだ。

佐山は純粋に理想の闘いを求めて、UWF入りするのか。

団体の再建や救世主と言えば聞こえは良いが、わざわざ泥船に乗り込むのだろうか。

それより何より、佐山のリング復帰は本当にあるのか。

つづく

 2015年10月2日(金)

  『実録・プロレス道自立篇 第1話』

1984年。

空前のブームに乗り、人気絶頂の日本プロレス界。

師匠である漫画家みのもけんじ氏との出会いもあり、プロレスにのめり込む少年マサル。

数年に渡る師との二人三脚で、それなりにプロレスを見る目も出来たのだが、現在は多忙な師から離れて、プロレスとは何か、格闘技とは、男の闘いとは何かを一人で模索しているのだ。

新日本プロレスのIWGP、昨年の雪辱を果たし念願の王者に輝いたアントニオ猪木。

2度の延長戦や長州力の乱入、しかも結果はリングアウト勝ち。

本当にこれで良いのか?

いや、観客が暴動を起こすぐらいなのだから良い訳がないのだ。

昨年猪木が負けたのも、正々堂々と闘った末に、ハルク・ホーガンのアックス・ボンバーに沈んだのだ。

やはりファンは、猪木が正々堂々と勝つ姿を期待していたに違いない。

どんな手を使ってでも勝つなんて、汚い猪木は見たくないはずだ。

それとも猪木は、まともに闘ったのではホーガンに勝てなかったのか。

そんな猪木でも勝たせねばならないためのこの結末ならば、怒る前に悲しみが込み上げる。

世界統一の夢、IWGP…

その王者として、提唱者である猪木は相応しい。

しかし、こんな状態では、IWGP、新日本プロレス、そしてアントニオ猪木のこの先を不安に感じても仕方ないだろう。

この新日本プロレスの焦りは、ライバル団体全日本プロレスに対してのものなのか。

いや、昨年電撃引退したあの男のことだと、マサル少年は決めつけていた。

つづく

 

 

 

■バックナンバー

 

 

 
バナー8831
バナー
リンクのお問い合わせは、
メールにてお願いいたします。
 

管理者 GO-Q PRO-WRESTLING
  みのもけんじ・サイトへの
  お問い合わせは
   Eメール メール でお願いします。

GO-Qプロレスロゴ

Copyright(c) 2009 みのもけんじ GO-Q.PRO-WRESTLING All Rights Reserved.